女らんまTシャツ
先日友人が仙台駅前を歩いているときに、「これはダメな人だ」と確信した人とすれ違った、と言ってきた。一瞬すれ違った人が「ダメな人」と確信できるのは、並大抵の人材じゃない。僕はどんな人か聞いてみた。
「上がTシャツ1枚なんだけど、胸元に『女らんま』がプリントされてるんだよ」
あー、そりゃダメだ。僕も同意した。いまどき、そりゃないだろう。で、しばらく経ってから思ったんだが、多分その人には恥じらいと言うか、負い目は一切ないのだろう。でなければ着れるものではない。
会社の人との呑み会の席で、以前いたアルバイトくんの話になった。そのバイトくんは「果てしなくエロゲーマー」だったそうだ。どのくらいエロゲーマーかというと、持ってるエロゲーは400本、エロゲーの発売日にはバイトを休んで買いに行き、将来の夢は地震のときに押入れいっぱいに入ったエロゲ-に押しつぶされること、なんだそうだ。あー、そりゃ果てしなくエロゲーマーだ。
そこまで開けっぴろげているのならば、恥じらいも特にないのだろうと思ったが、案外そういうものでもないらしい。その人が会社にいるときに、携帯電話のメール着信音が鳴ると、妙に回りを気にしてそわそわするらしい。別にマナーモードにしていないから、と言うものではなく、着信音を気にしている様子。
「何をそんなにそわそわしてるんだ?」
その様子が気になり社員が声をかけた。するとその人はこう答えた。
「この着メロ、○○ってエロゲーの主題歌なんですよ。聴かれたら恥ずかしくって」
「聴いてもわからんわ!」
だったらそんな着信音にしなければいいのに、と言うのは素人の考えだろう。そのエロゲ-が好きなその人にとっては、そのエロゲーの主題歌の着メロであることがステータスなのだ。でも、恥じらいや負い目がある時点で、その人は前述の「女らんまTシャツ」の人に負けていると思う。好きなことならば自信を持て! と言うか、その着メロに反応した人がいれば、それは「同志」ではないのか?
ところで僕は以前、バスに乗っている最中に、携帯の着メロが鳴ったことがあった。バスの中に響いたのは大泉洋さんの
「腹を割って話そう」
と言う名ゼリフ。僕は耳を真っ赤にしながらマナーモードに切り替えた。少し間をおき、バスの車内を見渡した。皆そしらぬ顔。まあ、そんなもんだ。恥ずかしかったけどな。
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