杜の都のボールパーク
僕はいわゆる「活字の本」はほとんど読まないんですが、それでも年に1~2冊くらいは買ったりします。
その大半ははなから買う気があったわけでは無く、なんとなく店頭で気になった、とかそんな理由で買ったものなんですが、そういうのに限って気に入ったりするので、世の中面白いです。
先日、本屋でなぜか「ゲーム雑誌」のコーナーに、平積みになっていた本。タイトルと表紙につられて手に取りました。その本の名前は、
「杜の都のボールパーク」
と言うもの。著者は、大泉浩一氏。失礼ながら、存じません。発行元は「(株)プレスアート」と言う、宮城県仙台市若林区土樋の会社。こちらも、失礼ながら存じません。発行元の住所から察するに、取扱店舗の限られるローカルな本と思われます。
この本に興味を引かれたのは、タイトル以上に表紙が改装前の宮城球場だったことが大きいです。誰もいない閑散とした宮城球場の写真は、何か心に訴えられるものがあります。
こちらの本は、2000年に発売された本の、加筆、増補改訂版だそうです。
簡単に内容を紹介しますと、4つの短編小説で形成されています。
「大阪から来ました」
「ヤギヤマベイビー」
「宮城野アセンション」
「流星球団仙台○○○○」
の4編です。
「仙台○○○○」は、架空の球団名がはいるのですが、とりあえず説明は最後に回します。
「大阪から来ました」は、親子3代に渡って阪神ファン、と言うおじさんと、2004年に新球団が出来た宮城県在住の人物による、「関西人に口撃される東北人」の軽妙なやり取りが描かれています。
「ヤギヤマベイビー」は、昭和9年に来日した全米チームが、仙台市太白区八木山にかつて存在した野球場での、全日本チームとの試合を、ベーブ・ルースの視点から見たお話。この中の補足で、現・八木山動物公園の中に、市民有志の力でベーブ・ルースの像が建てられた、と言う記述がありますが、この市民有志の中心者は、僕の友人のお父様です。
「宮城野アセンション」は、ある子供が夢にまで見た宮城球場でのロッテオリオンズの優勝シーンを見届けるまでの、感動的なお話。来年開幕する改装・宮城球場での、警鐘的な内容でもあります。
で、4つ目。
最後のお話ですが、正式タイトルは「流星球団仙台ツインズ」です。仙台ツインズです。
まさか、偶然手に取った本が「ツインズ」だなんて、チョット出来すぎだなぁ、なんてことを思いながら、本を読みました。
今週末は、「TWINZ(ツインズ)ハウス」開催です。
オチが本と関係なくて、申し訳ない気持ちでいっぱいですが、この「杜の都のボールパーク」は、仙台市に生まれ住み、プロ野球を見ながら育った世代にはたまらなく胸を打つ一冊です。興味のある方はどうぞ。
本の関連リンクはこちら
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