日常に潜む危険と対抗策
社会人の皆さんは、今日から仕事始めでしょうか。ご苦労様です。
僕も今日から仕事始めでしたが、1年忙しく働いて休暇が5日は少ないと思います(僕の勤め先基準) まあ年末年始に一度も会社携帯が鳴らなかったので、今回は良しとしますが、一度でいいから、仕事始めに女性社員が着物で通勤してくるような、そしてそれを見た僕が「お、着物かぁ。いいねぇ」と言うセリフをはく、そんな職場に勤めてみたいものです。
学生時代に先生が授業で言ったことで「それはウソだろう」と思ったことがある。それは保健体育の授業中、柔道の「受身」について話を聞いていたときのこと。
「柔道を習っていた人が車にはねられ、対向車線の車のフロントガラスににぶつかる瞬間、本能的に『後ろ受身』を取って命が助かったが、フロントガラスは粉々になった」
一応、体育教師として20年近く携わってきた先生の話ではあるが、当然にわかには信じがたく、「それはねーよ!」とクラス中でブーイングを浴びせた記憶がある。未だに裏は取っていないが、果たして真実は…。
僕の周りには「格闘技者」が多いので、当然受身に長けた人が多い。柔道や少林寺拳法は当然のことながら、空手でも教室によっては受身の練習をするところがあるらしく、畳に背中から寝転がる(倒れる)時は「アゴを引く」。それによって後頭部を守る。これが基本だ。
さて。
年越しにかけて大雪に見舞われた、地元仙台市内。普段は「雪国」と言う実感はありませんが、こう言う集中豪雪を味わうと「やっぱ北国」と言う気が致します。雪で怖いのは雪が降り積もった状態よりも、雪が一度解けて固まった「アイスバーン状態」であることはタイヤのCMを見るまでもなく、皆さんご承知の通り。
年末の大雪の翌日。僕は、アイスバーンの横断歩道を、気をつけて渡りながら、忘年会場に向かって歩いていました。すると目前にいたおばあさんが、手に持っていた荷物をばら撒き、マンガの様に足を空中に放り出し、
まさにステーン!と、きれいに背中側に豪快にすっ転んでしまいました。
全く受身を取らずに。
僕はその転ぶ瞬間の一部始終を見ていましたが、受身を取れなかったおばあさんの頭は、地面でゴッ!と言う、鈍い音を立ててぶつかりました。瞬間アゼン。しばし様子見。僕がおばあさんに呼びかけても全く動かず、完全なKO状態。これはまずい。
歩道の信号が赤に変わったため、僕は目前の車の運転手達に「チョット待て」と手を上げてサインを送り、おばあさんに再度声をかけます。直後、自力で立ち上がったおばあさんは、ふらふらした足取りながら、知人と思しき人に支えられ、何とか横断歩道の真ん中まで戻ることが出来ました。
放り出した荷物を手渡し「大丈夫ですか?」と声をかけるも、すぐに返事は来ない。視線も空をさまよう。しかし一拍後、「あらアタシ倒れたの?」「記憶にないわ」「なんだか頭いたいわ」とのコメント。
とりあえず意識は朦朧としてるっぽいが、大丈夫そうだ。
信号が再度青に変わり、ゆるゆると歩き出すおばあさん。自分の足で歩いてるし、知人と会話もしている。まあ、問題ないようだ。仮に脳出血で倒れるとしても、数刻先になるだろう。
しかし、普段人が受身を取る姿を見慣れていたせいか、受身が取れないときというのは、こんなにも後頭部を強打するものなのか。僕は受身の重要性と、アイスバーンの恐ろしさを実感しながら、忘年会場に入った。
会場は僕が一番乗りで、その後友人が入ってきた。しかし、最後の一人がなかなか来ない。少しの待ち時間。その間僕は、忘年会場の目の前の横断歩道で、おばあさんが倒れて頭を打ったことを友人らに説明、雪道の怖さについて話し合った。そうこうしているうちに、最後のメンバーが遅れて到着。
着席するかしないかのうちに、その人は僕らにこう言った。
「今そこの横断歩道わたってる時、目の前でおじいさんが倒れて、頭打って動けなくなったの」
アイスバーンに潜む、ビューティフル・ドリーマー。皆さんもご注意ください。
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