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2005年3月23日 (水)

英会話、始めますよ

続き。

面談室にて、外国人講師とマンツーマンで「英語のみ」の質疑応答を受ける。

「まいねぃむ いず ぐみ-きめん」
「あい りぶいん せんだぁい」
「あいむ さーてぃわん いやぁずおぅるど」

すごく日本人ぽい発音ながらも、要所を抑えて回答していく。多少悩んだ場面もあったものの、ここまでは順調だ。そこに、次の質問が来た。

「What do you like doing in your free time?」
(訳:ベイビーはフリータイムは何をしているんだ? トレーニングか?)

「what」「like」「free time」
この3つの単語から、大体の質問内容を判断する。多分、ヒマなとき何してるんだ?と言うことだろう。当然これも練習済み。僕は答える。

「あい らいく うぉっちんぐ すぽーつ べーすぼーる えんど さっかー」

事前に「プロレスは通じないから」と聞いていたので、あえて一番得意なジャンルは避けた。それでも野球とサッカーは、世界的に知られるスポーツだ。ここから会話を広げることは、容易いだろう。しかし、外国人講師は、少し悩んだ表情を見せた後、一言言った。

「Another hobby?」
(訳:俺はスポーツのことなんかちっともしらねーんだ。他の趣味はねーのか?)

なんでやねん!
全力で突っ込みたくなるのを必死で抑える。いいじゃん、知らないなら知らないで。他の趣味なんか、すぐ思いつかないよ。それでも、何とか答えを考える。閃いたぞ。

「あい らいく ぷれいんぐ げーむ」
「Oh! Game center or Playstation?」
「ぷれいすてーしょん」

この回答には食いついてくれた。「プレステ」と言うのはいくぶん引っかかるが、まあいいや。さて次の質問は…。

「訳:どんなゲームのジャンルが好きなんだ、ベイビー」
「げえむ じゃんる?」

いきなり訳なのは、英文を忘れたから。好きなゲームジャンル。これは簡単なようで、結構キツイ質問だ。そりゃ「RPG」と答えれば、話は弾むだろうさ。日本には「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」、アメリカには「ウルティマ」「ウイザードリィ」と言う、RPGの元祖があるからな。
だが、僕がここで「RPG好き」と答えるのは、僕の人生にウソをつく、いわば「敗北」を意味する。ちっぽけなプライドだが、それを捨てるわけには行かない。

だが、他に理解してもらえそうなゲームジャンルはあるだろうか? アクション? シミュレーション? 僕は両方ともあまり遊ばない。そうだ。昨日遊んだゲームを思い出そう。昨日は何をやったかな………!

と…ToHeart2? ギャルゲーかよ!

チョット待てよ、きめんぐみ。ここでもし、
あい らいく ぎゃるげえむ
とか言ってみろ。絶対にこの講師は、
What girl game?
とか聞いてくるに決まってる! ああ、決まってる。じゃあ「ノベルゲーム」か? いや、それも一緒だ。「What?」の連発だ。絶対そうだ。

仮にそこで、「有名なタイトルは?」とか聞かれて、「ToHeart」だとか答えてみろ。どんな内容のゲームか、詳しく言うように聞いてくる。そうなったら、どうすんだよ。どツボだぞ。

「あい らいく まるち」
「まるち いず ろぼっと ばっと しーいず あ まいべすと ぱーとなー」

とか答えるのか? もろ変人じゃん! つーか、別にマルチ好きじゃなかったろ、きめん! 落ち着け、冷静になれ。そうじゃなくて、僕は「来栖川先輩」派だったろ。そういえば、「先輩」って英語でどういうんだ? 知らないなぁ…って、だから違うだろ!

「1人ノリ突込み」を、延々と繰り返す。この時点で、思考ベクトルは完全におかしくなっていた。
深呼吸。
とりあえず、話は膨らまないかもしれないが、ウソの無い答えをしよう。

「あい らいく しゅーてぃんぐげーむ」

ウソはついてない。
だが案の定、講師は難しい顔をしている。そりゃそうだ。しばし思案後、講師は僕に呟いた。

「訳:すまないが、シューティングゲームというジャンルは知らないんだ。何かタイトルを言ってくれないか?」

あー、そうきたか。僕の好きなゲームを、とりあえず頭の中に思い浮かべる。
「グラディウス」「沙羅曼蛇」「ファンタジーゾーン」「XEXEX」
どれもこれも、外国人には通用しないタイトルばかりだ。しばし思案。そこで僕は、極限の状況の中、逆転の壱手を放った。

「あい らいく しゅーてぃんぐげーむ いず のっと めじゃー」
「not major?」
「いえす まいなー まいなー」
「……not popular?」
「いえす! のっと ぽぴゅらー」
「OK!」

戦いは終わった。
結果僕は、「文法と発音はめちゃくちゃ」ながらも、「単語と聞き取り能力は高い」と言う、高評価を受け、一番下の「7Cクラス」の1コ上、「7Bクラス」から授業を受けることとなった。
あの外国人講師、何を基準に判断したんだろう。わからん…。

そんな訳で、「VAIO TYPE-R」が買えちゃうくらいのお金を納めて、先週土曜日に英会話の学校に入会してきました。
年明けからなにもせず、だらだらと過ごしていた今年。4月からの新入学シーズンを前に、新しいことを始めることになったのは、チョット新鮮な気分。

そんな訳で、ネタになりそうな出来事があり次第、即日記ネタにします。
日記にさっぱり英会話の話が上がらない場合、そのときはまあ「そういうこと」だと思っていただければ。
目指せ、プロレス会場で外国人とトーク!

おまけ:マルチさんと先輩
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