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2005年7月19日 (火)

ムシキング・テリーのDESTINY

イヤになるくらい書いていますが、「プロレスリング・ノア 東京ドーム大会~DESTINY」を生観戦してきました。

正直なところを書いてしまうと、単純に試合内容だけなら昨年のドームのほうが上でしたし、満足感も高かった。今年はそれに比べると、若干の「引っかかり」があるんですよ。面白かったんですが、「こうならもっと良かった」と言うのがありまして。

まあそれは贅沢な話ですし、何より昨年同様、充実感に溢れ、素晴らしい興行だったのは言うまでもありません。でなければ、僕もドームで泣いたりしませんし。
だいいち、その「引っかかり」をここで説明するには、あまりにも僕は若すぎる。

そんな訳で、ここではみんな注目「ムシキング・テリー」さんに焦点を絞ってみました。

その昔、ストロング小林(金剛)さん(バイオマンにも出演した元プロレスラー)は言いました。

「タイガーマスクが出てきて、プロレスの客に女性や子供が増えてしまい、雰囲気が変わった。キャーキャー言うようになった。元々プロレスは、薄暗い静かな中で屈強な男たちが、ゴツゴツ肉体をぶつけるものだった」

確かに70年代のプロレス映像は、スーツの男性が多いように見えます。
ただ、もしそのままだったら、プロレスは今以上の「ローカルスポーツ」になっていたと思います。子供客が増えたからこそ、80年代初頭の新日本プロレスブームがあったのではないかと。

子供の視線は、いつの時代もピュアで真剣で、そして厳しい。本音がはっきり出ますから。
反対に、子供の支持を受けられるのは、それがどの世界においても「本物」であるという証拠なんじゃないでしょうか。

ノア東京ドーム大会というのは、多くのファンが注目し、今後のプロレス界を占う大一番です。
その大会開始前に聞こえてきたのは、軽快なリズムの「ムシキングサンバ」。運命の試合を見届けるために集まったプロレスファンは、不思議な面持ちでリング上の、

musi1

踊るムシキング達を見つめていました。

そして試合。
「ムシキング・テリー」と言う選手の戦いを、子供達は真剣に、プロレスファンは子供の反応を気にしながら、まるでデパートの屋上のヒーローショーのような感覚で見ていました。
テリーが素晴らしい攻撃を見せると、オーロラビジョンに映る真剣な子供達の顔と言ったらもう、

musi3 musi5

これですから。
僕の中で、なんとも言えない嬉しさがこみ上げてきました。

試合はテリーが「ミストクラッシュ」で勝利。
遠くから子供達の大歓声が聞こえてきました。はっきりとは分からないけど、子供達にも気に入ってもらえたかな?

僕には、「特撮やアニメヒーローとプロレスは同じ」と言う考えがありまして。
まず対決の導入があり、対立概念があり、試合の序盤は小技でダメージを与え、終盤に敵の必殺技を受けきったヒーローが、自分の必殺技で敵を倒す。
たまに必殺技で倒せない強い敵が出てくるけど、そういう相手には、めったに出さない技で倒す。

首相撲 → 投げ技 → 相手の必殺技を受ける → スペシウム光線 → シュワッチ
力比べ → チョップ → 相手の必殺技を受ける → 豪腕ラリアット → ガッツポーズ

ほら、ウルトラマンさんも小橋建太さんも、戦い方は一緒じゃないですか。

だから事前説明さえちゃんと出来てれば、プロレスは子供受けするんじゃないかな。
格闘技が若者を捕まえている間に、プロレス界がチビッコファンを独占してしまえ。

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