大正違い
祖母が亡くなり、早49日も過ぎたので、故人を偲ぶ上で話のネタにさせていただく。
祖母は97歳で亡くなったが、物持ちのいい人だったらしい。
なんでも、自分が幼少時の通知表などを、とても大事にしていたのだそうだ。
通夜の日、実家から祖母の大事にしていた通知表が届いた。
色は濃く黄ばみ、過ぎた時代を色濃く感じることが出来た。
そして僕を最も驚愕させたのが、その通知表の年だった。表紙には、
「大正四年度」
と、記されてあった。
微妙に古い物好きの僕に、それはヒットした。
大正四年ってあなた、あと4年遡れば明治じゃないですか。
そんな年代物が目の前にあるのを見て、僕は軽く興奮してしまった。
中を拝見させていただくと、いわゆる古い日本語、漢字表記で文章が書かれてあった。
その当時の時代背景が良く分かるしろものだ。
その当時に思いを馳せてみる。
世は文明開化真っ只中。
東洋と西洋の文化が入り混じり始め、モダンでハイカラな建物が立ち並び、着物に靴と言う出で立ちの中、街中を蒸気機械が走り回り、そんな平和を悪の秘密結社「黒之巣会」が打ち破り、その悪と戦うため、6人の花咲く乙女たちが立ち上がる。
そんな時代の夜明け。
まあ「太正」違いな訳ですが。
想像が広がって、面白いよね。
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