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2006年7月14日 (金)

7/9センダイガールズプロレス旗揚げ観戦記~part.4~

part.3からの続き。

【第3試合】
金成 知佐子(かなり ちさこ) vs ダイナマイト関西

第3試合に登場した金成知佐子選手は、第1試合に出場した、金成幸子選手のお姉さんです。
男子では、ザ・ファンクスのドリーとテリー、ミル・マスカラス&ドスカラスの飛行兄弟、新日本の高野兄弟などいろいろおりますが、日本では珍しい、姉妹の女子レスラーです。

だからと言って、パンフレットの金成姉妹の選手紹介コメントが、

Kanari2 Kanari1

なのは、あんまりだと思います。
狙いのような気もしますが。

さて、姉知佐子の相手は、ダイナマイト関西選手。
打撃、特に蹴り技に定評のある選手ですが、関西選手の代名詞と言えば、格闘ゲームファンに知らないものはいないと思われる、

Jef1 Jef2

必殺技「スプラッシュマウンテン」です。33P+Gです。関西選手が元祖です。
数々の大物女子レスラーを倒してきたこの技ですが、デビューしたての若手に受けきれる技ではありません。
命が危険です。

とは言え、知佐子が関西にこの技を出させるようなことがあれば、新人の域を飛び出していることの証明となります。
 「そこまで関西が押されることはないだろう」
と思いつつ、
 「でも、スプラッシュの体勢に入ってかわす、くらいならどうだろう?」
と考える、悪いプロレスファン心もあります。

ところで。

この日の旗揚げ戦は、仙台のローカル有名人が各試合のリングアナをやっていたのですが、この第3試合のリングアナウンサーは、TBCの天気予報でおなじみ、気象予報士の斉藤さんでした。

Saito

プロレス観戦歴33年、ラジオの天気予報のCMでは、BGMに長州力さんの「パワーホール」を流してしまうような、生粋のプロレスファンです。
5月の「ハッスル17仙台大会」前のPRで、小川選手と一緒に朝っぱらからハッスルポーズをしていた、素晴らしい人です。

宮城県内においては、みのもんたさん級に主婦層に影響力があるのではないか?
そう思えるほどの人がプロレスファンなのは、今後「仙女」が普及するに当たって、強力な援軍です。

斉藤さんが関西選手に襲われるアクシデントも無く、普通に試合開始。

 Third1

知佐子は妹の幸子同様、エルボーを関西に打ち込みますが、全く効いている様子がありません。
技を喰らっているはずの関西が前に歩を進め、知佐子にプレッシャーをかけていきます。

それでも知佐子は、勇猛果敢に攻め込みます。
エルボーが効かないと見るや、ドロップキックの連発。ランニングのエルボー。出し惜しみすることなく、自分の教わった技を関西にぶつけていきます。

しかし、倒れない関西。
恐ろしいことに、ダウンどころか、片ヒザを付くことも無く、知佐子の攻撃を受けきります。
ここで知佐子はロープに走り、全体重をかけてのフライングボディアタック! しかし、がっちりと受け止められます。

Third2 Third3

すべての攻撃が効かない知佐子。関西はバリヤーでも張っているのか?
まるで、「ウルトラマンvsゼットン」です。
動揺する知佐子を、関西はブレーンバスター…の体勢から、ボディスラムでマットに叩きつけます。

 Third4

関西の攻撃は休むことなく続きます。
ボディスラムに続いて、とうとう出してきたローキック。知佐子はノーガードのまま吹き飛ばされます。それでも両こぶしを握り締め、必死に立ち上がる知佐子。蹴り飛ばす関西。
その攻防に場内もヒートアップ。

しかし、関西がトドメとばかりに、再度ブレーンバスターの体勢へ。
これを堪えた知佐子、なんと関西をボディスラムで投げ返すことに成功します。場内、悲鳴のような大歓声。
カバーに入る。

 「ワン! ツー!」

しかしあっさりと返されます。
ここを勝機と見たか知佐子、体勢の整わない関西にドロップキックの連発。片ヒザを付いた関西の顔面にも、ドロップキックを放っていきます。

 Third5

追い討ちをかける知佐子。
しかし、このとき僕らは気づいてしまいました。

顔面にドロップキックを喰らったはずの関西の首から上は、全く揺れていないことを。
そして、関西の目つきが変わったのを。

明らかにランクの上がったキックで、知佐子を吹き飛ばす関西。
知佐子も負けじと立ち上がります。

しかし、関西の猛攻は凄かった。

胸元へのすさまじいキック。
これは何とか知佐子がカウント2で肩を上げますが、最後に放った回し蹴りは、知佐子のアゴを的確に打ち抜きました。
戦慄の一撃。

知佐子は糸の切れた人形のように、
まるでスローモーションのように、

マットに崩れ落ちていきました。
直後にレフェリーが試合を止めて、4分49秒TKO負けを喫しました。

 Third6

試合後は、ドクターが瞳孔をチェックするなど、ちょっと騒然とした場内。
 「痙攣してるよ」
と隣席のヲズマさんが、心配そうにつぶやいています。

しかし、どうやら大丈夫な様子。

関西は知佐子を起き上がらせようとしましたが、まだ意識が飛んでいる状態。
ならばと関西は知佐子を肩に担ぎ上げ、花道をつれて帰って行きました。

 Third7

なんとも漢気(女気?)あふれる関西選手の姿に、場内から暖かい拍手が送られました。

part.5へ続く。

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コメント

ではここで各地の途中経過をお願い致します。

投稿: 暁AK | 2006年7月14日 (金) 09:35

来るべきVF5デビューに向け中古でVF4EVOを1000円で購入。ジェフリーが9段になりました。
関係ないですか、そうですか。

さておき、読み物としても面白いです。
楽しみにしてるのでココログの調子が良いことを祈ります。

投稿: ヲヅマ | 2006年7月14日 (金) 12:24

暁さん
> ではここで各地の途中経過をお願い致します。

呼んでみましょう。フルスタの暁さ~ん。

ヲズマさん
> 楽しみにしてるのでココログの調子が良いことを祈ります。

ココログは調子いいですね。あとは僕の調子次第で(笑) ネタが割れてる話を、どこまで語れるかがポイントですね。一部以外の読者置いてきぼりですが(笑)

VF5は宮城県内はまだ地下セガにしかないので、明日福島遠征してきます(笑)

投稿: きめん | 2006年7月15日 (土) 02:16

僕は10年後のチサコのファンです。このチサコのデビュー戦の記事をみて、感動しました。
チサコは10年後も仙女を里村さんと支え続けて、里村さんとシングルのベルトをかけてタイトルマッチを行うまでになりました。

投稿: 拓哉 | 2016年9月 8日 (木) 22:35

> 拓哉さん

初めまして。
こんな古い記事を発見していただきありがとうございますw
今でもたまに仙女は見に行きますし、五橋の道場に一般向けトレーニングに参加したこともありますが、当時の十文字姉妹は本当に身体も出来てなくて、毎試合見ているほうが心配になるほどでした。

それが、姉妹で数々のタッグベルトを獲り、個人でも仙女のトーナメントで優勝して里村のベルトに挑むなど、当時の苦しさがあるからこそ今があるということを、我々に教えてくれていると思います。
これからもひたむきに戦うチサコ選手を応援してください。

投稿: きめん | 2016年9月24日 (土) 00:19

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