前回 2-2話
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アバンなし突然OP
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「恐らくそのハンターは”ウィッチ”だろうな」
「”ウィッチ”ですか?」
ヲズマスは以前の狩りのときに出会った、名も知らぬハンターのことをライトボーガン使いに話していた。
ドスファンゴの狩猟後、名乗ることなく颯爽と立ち去ったハンマー使い。
まともにお礼をすることも出来ぬまま立ち去ったそのハンターの情報を、少しでも集めておきたかったからだ。
「あぁそうだ。正式な2つ名は”ストライクウィッチ”と呼ばれている、この村ではあまり見かけることのないハンマー使いだ。噂によると、下半身を露出したスタイルで戦うらしいが…」
ヲズマスは数日前に戦ったウィッチの姿を思い出していた。
言われて見れば、下半身は腰巻をまとわずに露出していた気がする。
※ 画像はイメージです
「何かのこだわりでしょうか?」
「わからん。ただ本人が言うには『パンツではないから恥ずかしくない』とのことらしいが」
2人はしばし脳内で自分が腰巻を装備していない姿を妄想し、そして考えるのをやめた。
このことを深く考えれば、なにか墓穴を掘ってしまいそうな気がしたからだ。
ところ変わって、ここはとあるハンター達の詰め所。
傷ひとつないピカピカの装備で身を固めたハンター達が、次の狩りに向けて作戦を練っていた。
その中心にいるリーダー格のハンターが切り出す。
「”無限の毒”が犬を飼い始めた」
「なにっ!?」
ざわつくハンター達。
「最近ユクモ村に派遣されてきた”ヲズマス”と言う男だ。まだ頭角は現してないが、早くも2つ名を授かり、噂ではあの”ウィッチ”も目をかけていると言う話だ」
「なんだって?」
「”青の薬剤師”とか呼ばれているあいつか?」
「その男を、今のうちにこちらに引き込めないかと思ってね」
リーダー格の男はそう言いながら、周囲に問いかけた。
「だが引き込めるのか?」
話を黙って聞いていた年配のハンターが聞き返す。
「”無限の毒”が目をつけたとは言え、まだそいつは『犬』ですよ」
「お前達も『犬』だろう?」
「確かに。ですが犬は犬でも俺たちは”ガンドッグ”、狩猟犬です」
リーダー格の男は不適に笑い、そう答えた。
あくる日、ヲズマスはいつもの渓流から狩場を砂原へと変え、靴底に溜まった砂にイライラするので靴を脱いで中に溜まった砂をポンポンと靴底を叩いて外に叩き出している最中、1人の男に声をかけられた。
「やぁ、ヲズマスくんだね?」
そう優しく声をかけた男の名は”キメハラ”
昨日、詰め所で狩りの算段を立てていた、自らを”狩猟犬”と名乗る『犬』であった。
「は、はぁ、そうですけど…」
ヲズマスは訝しげに目の前の男を見ていた。
ユクモ村で普通に声をかけてきたならば気にならない、いやむしろこちらも愛想良く対応していたであろう、柔和な微笑と優しく語りかける口調だった。
それだけに、なぜ目の前の男がこんな砂原のど真ん中で、しかも靴を脱いで片足立ちでふらふらした状態の自分に声をかけてきたのか、その意味がわからなかった。
「突然話しかけてすまない。俺はキメハラ。猟犬部隊のリーダーだ」
「その猟犬部隊が俺に何の用ですか?」
「単刀直入に言おう。ヲズマスくん、猟犬部隊に入らないか?」
「猟犬部隊に? 俺が?」
キメハラと名乗る男の目的はスカウトだった。
聞くところによると、猟犬部隊は優秀な『犬』をスカウトし戦力とすることで、モンスターの素材の確保を実現してきたらしい。
確かにこのキメハラと言う男の装備は、全身ピカピカに磨かれた統一装備で固められている。かなりの量の希少な素材を確保しなければ作れない装備だ。
「最近の活躍は聞いているよ。あの”無限の毒”や”紅ノ牙”が目をかけてるみたいだしね。ちょっとだけ一緒にやってみないか? 素材は保障するよ」
その言葉にヲズマスの心が揺れ動いた。
「じゃあちょっとだけ参加してみようかな…」
「そうこなくっちゃ!」
”猟犬部隊(ガンドッグ)”と呼ばれるハンターとの、全く異なる狩りが始まろうとしていた。
~続く~
第3-2話
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