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2013年5月28日 (火)

ゲーム/衰えたな、きめん

かつて「北斗の拳」の作中で、南斗水鳥拳のレイと南斗紅鶴拳のユダの戦いは熾烈を極めた。

智略をもってしてレイを追い詰めるユダであったが、南斗紅鶴拳奥義・血粧嘴(けっしょうし)で止めを刺しにいった直後、レイの南斗水鳥拳奥義・飛翔白麗(ひしょうはくれい)で逆に止めを刺されてしまう。

 「バカな…」

狼狽するユダにレイは穏やかな口調で言った。

 「衰えたな、ユダ」

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先週は風邪を引いておりましたが、体調も回復したので、ようやく来週の真夜中に向けてファミコンを始めたのであります。

とりあえず、連射は1年以上やっていないので、スターフォースでリハビリを。
ラリオスとαターゲットを破壊したら、スターソルジャーに切り替え。
ラザロとデライラを破壊して、自分の痙攣打ちによる連射力を確認するのであります。

まさかプレイ後、2日間も筋肉痛になるとは…。

右腕が痙攣打ちをしていないのに、仕事中ずっとプルプル震えっぱなし。
 「大場久美子の作ったプリンかっ!」
ってくらい震えて、仕事になりませんでしたよ、えぇ。

かつて真夜中の前といえば、時間の有無に関係なく毎日練習。
2分を10本連続でプレイして、その成功率と最高得点を日々日記に書き記したものでした。
今となっては、2分を10本やることすら適わず。
いや、2分を5本やるのも相当厳しい。

第1回目の真夜中は2006年だ。
あの衝撃的に盛り上がった大会から早7年。
ここまで、ここまで人の肉体というのは、衰えてしまうものなのか。

 「衰えたな、きめん」

会場中からそんな声が上がらないようにだけは気をつけたいと思います。
まあ失敗したらしたで、高橋名人の胸の中で死ぬだけです。

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2013年5月25日 (土)

プロレス/あなたに会えてよかった

あなたに会えてよかった 小泉今日子

まあ、↑の歌の歌詞はぜんぜん内容も意味合いも違うのですがね。

仙台市泉区の八文字屋書店で、先日引退されたプロレスラー、小橋建太さんのサイン会が行われたのです。

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こちらはたまにベガルタ仙台の選手のサイン会などもやっているのでスタッフも手馴れたもの。
手馴れていないのは、地下鉄の泉中央駅からバスに乗って、本屋直前に七十七銀行から左にバスが曲がり、泉交番前までバスに揺られた僕のほう。

そんなわけで、余計な距離を歩くことになり、小橋さんに負けないくらいの汗をかいて、なんとか時間ぎりぎりにチェックイン。
整理券番号に関係なく先着順にサインをもらう形式だったので、2時間ほど並んだよ。
それでも苦にならないほど、子供のようにわくわくしていたよ。

先にサインをもらい終えた友人から、
 「横に座って話とか出来るよ」
と言われて緊張が走る。

サインをもらう際に、ねぎらいとお礼の一言が言えればそれで満足なのに、マンツーマンでお話ですか。
合コンでもなかなかないですよ、そんな機会。

そういえば、小橋さんのサイン会はファンの方1人1人と丁寧に対応するので、帰りの便を予約してるときは、時間が押しても丁寧に対応するのでスタッフが気が気じゃないと、週プロかゴングで読んだことがあるなぁ。

とりあえず僕の番となり、伝えたい言葉を伝え感無量。
小橋建太と言う稀有なプロレスラーと、同じ時代を生きられて良かった。
あなたに会えてよかった。

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ちなみに、写真撮影のあと、胸元にチョップを受ける機会があったのだけれど、
 「小と中どっち?」
と小橋さんに聞かれて一瞬、
 「はんだや?」
と思ったものの、チョップの強さのことのようで。
そりゃ、プロレスファンですもの。迷わず「中」を選びますよねぇ。

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チョップ「大」がなかったのは多分、
 「とても受け切れません」
という意味だったのだろう。
はんだやっぽく。

チョップをいただいたあと、友人と3人での撮影も快諾していただくファンを大切にする小橋さん。
そこで友人が放った一言が、
 「行くぞ! ノーフィアー!」
だったから、僕も場内もいっせいに突っ込まざるを得ない。

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憧れの人に臆することなく自分のポリシーをぶつけられるってかっこいいよね。
写真は僕が突っ込み入れちゃったので、ポーズが合わなくなっちゃったけども大満足。

小橋さん、長い間お疲れ様でした。

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2013年5月21日 (火)

ゲーム/来週は真夜中8ですが

来週は
 「高橋名人の真夜中のゲーム大会8」
が新宿のロフトプラス1で開催されますが、以下近況。

体調を崩した

・風邪を引いて会社を2回も休んだ
・「急性咽頭炎」とか言うのでのどちんがものすごく真っ赤
・あんまり大きな声を出せない
・夜になると熱が上がるんだよねえ
・なのでファミコンやってませんよ

お話ネタ

・ファミコンってかスタソルやってないので真夜中で話すネタなどなし
・そもそも話しながらのプレイ前提ですかそうですか
・先日高橋名人のblogに「娘と体面」と書いてあった
・「子供生まれたか!」と思って前回の結婚ネタ同様に振りやすいネタが出来たと思った
・見に行ったら「子猫」だった
・このときのガッカリ感ったらさぁ

お願いランキング

・「ゲームのすご技」とか言うので2週続けてファミコンしてた
・今週は「スタソルで30万点以上取る」と言う芸人さん登場
・プレイは普通
・普通に33万ちょい
・連射はものすごく早い
・でも深夜とは言え全国放送だしもうちょい何とかならんのか

名人blog

・やはりそのゲームプレイの件に触れていた
http://ameblo.jp/meijin16shot/entry-11534741152.html
・長めに引用
「もっと点数が取れる感じだったのと、当時のみなさんの中で、予選を通った方は、あれくらいのプレイはしていた事を考えると、20数年で並んだという感じで見てしまったのです。

~中略~

FC版スターソルジャーの場合
第5回
なかじさん 348300点

第7回
M.Yさん  347800点」

・いきなり名人blogで名指しで登場するなかじ師匠スゲー
・そして長野のM.Yさんもスゲー
・M.Yさんはyoutubeで「お気に入り」に登録してます
・そしたら1週間前にスタソルの新作動画を上げていた
・どんだけやりこんでいるんだ
・ぜひアフターにお呼びしたい

youtube

・デジカメ買ったくせして動画はそんなに上げてない
・この間見たら編集の中に新機能が付いていた
・「動画内の個人が特定できないようにぼかします」
・なんだとぉ
・これで真夜中の動画を上げても顔割れしないね
・試しに「真夜中7」の動画をプレビュー
・なんとなく違う意味で噴き出しそうになる
・↓
00tube

試しに

・体温計で計ると37.0℃
・やっぱ夜になると上がるねぇ
・そんな中スタソルプレイ
・33万はいけたが1度のプレイで腕が攣りそうになる始末
・連射の筋肉って普段使わないからねぇ
・ちなみにシュウォッチ1回だけやったら「105」って
・常人だ常人

そんな火曜日。

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2013年5月15日 (水)

サッカー/Jリーグ開幕20周年

本日5月15日は、Jリーグの開幕からちょうど20周年の記念日なのだそうです。

当時札幌に住んでいた僕は、サッカーなんざさーっぱり興味がなし。
スポーツに関しては、たまに来る野球は平日の円山球場で巨人戦は見に行けず、年末に必ずやって来る全日本プロレスの「世界最強タッグ」や、2月の新日本プロレスの「札幌中島2連戦」に夢中になっていた時期。

もはや伝説のワールドカップ出場を逃した「ドーハの悲劇」すら、試合の翌日、会社の同僚が
 「日本代表引き分けたよ」
って言ってても
 「次勝てばいいんじゃないの?」
と、さっぱり見当外れなことを言っていた若かりし頃。

確か開幕年の93年。
札幌でJリーグの公式戦が行われると言うことで、会社の野郎3人でチケットを買いにいこうという話になった。
僕は興味はなかったが、流行ものと言うことでチケットを買いに行ったものの、当時の「チケットぴあ」はコンビニでの設置などなく、札幌では各地の「SEIYU」を当たるしかない状況。
札幌市内のSEIYUは徹夜組の客があまりにも多すぎて、ドライバーの発案で急遽
 「岩見沢のSEIYUに行くぞ!」
という話になったのが深夜。

札幌から50kmほど離れたSEIYUにたどり着いたところで見たものは、札幌市内と変わらないほど徹夜組が並んでいたSEIYUだった。
 「これは並んでもチケット買えないね」
とすっかり諦めた僕らは、北海道に新規出店して半年ほどの環状通り沿いの「吉野家」で特盛牛丼を食べ、帰って寝て、Jリーグのことなどさっぱり忘れてしまった。

ちなみに「厚別運動公園競技場」のwikiによると、開催したのは1993年6月12日に行われたサントリーシリーズ第9節の「ジェフ市原対名古屋グランパスエイト」の試合だったとのこと。
当時のジェフの胸スポンサーを思い出せば、会社の人がなぜ見に行きたがっていたのかよくわかった。

結局、Jリーグに近づくこともなかった僕のスタジアムデビューは、仙台に戻った後の99年、J2リーグが新設されたシーズンの最終戦を待つことになる。

当時さっぱりだった僕は、いまやどっぷりですが。

今後も、J3リーグの設立、秋春制への移行、2シーズン制度の復活など、なんだか噂レベルでも穏やかではないJリーグですが、この身近な興奮できる娯楽が、末永く続きますように。

エンディングテーマ「ブランメル WE LOVE YOU」

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2013年5月14日 (火)

日常/アニメ/取っ掛かりについて

昨年から今年にかけて放映されたアニメ「ガールズ&パンツァー」の影響で、ちょっとした「戦車ブーム」が起きているのです。

作品内容は、女子高に華道や茶道と同じように「戦車道」と言うカリキュラムが存在する世界で、戦車乗りとして全国大会で上位を目指すと言う、設定だけ聞くとギャグアニメです。
しかし、実際の戦車に関するマニアックな描写が多々あり、戦車に興味のない人も巻き込んで、かなり盛り上がっています。

例えば仙台市内でも、とあるお店に行けば、作中の戦車乗りの女の子が看板でお出迎えしつつ、プラモデルのコーナーはガンダムを差し置いて、戦車を前面に持ってくると言う力の入れよう。

さらに子供のころ、近所の生協やエンドーチェーンのおもちゃコーナーで、ガンダムの「武器セット」と並んで余っていた「歩兵」も、今ではそのお店の戦車のプラモの隣で販売されていると言う時代の変化。

ブームってすごいですね。

まあ、流行に流されやすいタイプなので、アニメを見終わった後に、wikipediaなどで戦車に関しての記述を読んだりしたのですが、まあ当たり前なんですが情報が多い。
そもそも「戦車とはなんぞや」「なにからが戦車か」と言うところから始まり、戦車の歴史などを読みつつ、各国の車両などの話になったら、もう僕はさっぱりなのです。

近代の歴史好き、もしくは兵器好き、はたまた「大戦略」にはまってた人などは、すんなり情報が入ってくるかもしれませんが、さすがに今からいろいろ覚えようってのは難しいかな。
それでも「本気」な人なら多分覚えられるんでしょうけど。

まあ、アニメやゲームに限らず、世の中の全ての事柄において、何かを0から覚えようってのは大変ですよね。
若い人に、
 「マリオのゲームで遊びたいのなら、まずはファミコンの『マリオブラザーズ』から始めろ」
って言っても嫌がられるでしょうし。

そういや僕は、楽曲でも作詞作曲の人とかさっぱり興味がなかったなぁ。
極端な話、ゲームの開発者にもほとんど興味がなかったし、覚えてない。
人の顔と名前を覚えるのが苦手なのが影響しているのかも。

そんなわけで、取っ掛かりがあっても、そこから一時的なもので終わるか、その後自分を形成するパーツになるかは、結局のところ自分次第と言うことで。

まあ、ガンダムもモビルスーツの名前くらいならスラスラ言えるけど、モビルスーツの「型式」までは覚えてないからね。
 「その辺はいいや」
って言う線引きの基準次第ってことかな。

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2013年5月12日 (日)

プロレス/小橋建太引退

小橋建太 Blazin (Inferno mix)

どんなに僕らプロレスファンが小橋のことを大好きでも、小橋のプロレスファンに対する想いは、僕らの気持ちを遥かに凌駕する。

時に「もういい」と「やめろ」と「だめだ」と、会場で、テレビの画面に向かって、どれだけ叫んできただろう。

それでも試合前には笑顔で
 「ファンのために」
と口にする。

多分、世界で一番ファンを愛してくれたプロレスラー。

それでもまだもし「ファンのために」と言うことがあるのなら、引退後、ゆっくりと、健康で、幸せな時間を送って欲しい。
そして僕らと一緒にこの先も、同じ時間を過ごして欲しい。

馬場さん、ジャンボ、三沢さんとあんな分かれ方をしてきたプロレスファンのことを思うのであれば、末永くプロレス界を見守って欲しい。

それが僕の考える、小橋さんの今後の「ファンのために」と思える生き方です。

長い間、お疲れ様でした。

小橋建太 GRAND SWORD

さて、日刊増刊号の小橋引退特集号を買いましたが、「読者が選ぶ名勝負」でわかってるなぁと思ったのが、阪神大震災直後の川田との三冠戦、60分フルタイムが入っていたのと、ウイリアムスとの三冠戦の垂直落下式バックドロップで、衝撃的なラストを迎えた試合がランクインしていたこと。

個人的にはこれに、トップロープに上ったところをエプロンのハンセンからラリアートで打ち落とされた試合があれば完璧だったかなぁ。

ノアや絶対王者時代から見始めた人だとピンと来ないかもしれないけど、小橋の魅力といえばやられてやられてグニャングニャンになってても目は死なず、ひたすら相手に向かっていったこと。
特にアラフォー世代は、自分が就職した時期に近かったからね。バックボーンのない若手が叩き上げで地道に上を目指す姿というのは、本当に共感できたのです。

この日刊のランクインした試合については、小橋ファンたくさん集めて、飲みながら1試合ずつ詳細に話し合いたいくらいだね。

ちなみに、ランクインしてないけど、個人的にものすごく興奮したのが、新日で行われた蝶野とのGHC選手権。
三沢からタイトルを奪ったとはいえ、全日時代は外敵を迎え撃つのは川田の仕事。
果たして小橋が三銃士相手にどんな試合を行うのか、信頼はしていたものの、期待と同じくらいどうなるのかという不安を抱えていたのです。

まあ逆の意味で、とんでもない終わり方だったけどね。

Kenta Kobashi vs. Masahiro Chono (Part 4)

小橋に関しては語りたいことが多すぎる。
とりあえず、5/25に仙台市泉区の八文字屋書店のサイン会には行けそうなので、引退試合に立ち会えなかった分、直接お礼を言ってこよう。

「小橋さんの試合を見られて幸せでした。ありがとうございました」と。

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2013年5月10日 (金)

ラノベ/MHP3rd/新Ki-Men的狩猟生活 第5-1話 それは昔、子供の頃に近所の空き地で遊んだフワフワモコモコした綿毛の感覚。布団に入れれば軽くて暖か柔らか。雷狼竜の帯電毛490z

前回 4話
http://kmnparty.way-nifty.com/manga/2013/02/mhp3rdki-men448.html

ユクモ村南区。
この地区はユクモ村の中でも最も山深く、隣接する村との境界でもある「中山峠」は、その標高の高さと道中の険しさが有名であった。そのため、村にたどり着く前の宿や売店が発達し、ユクモ村の中でも重要な中継地点であった。

人里離れた山奥と言うことで、周辺に出現するモンスターも相応な強さではあったが、そのレベルにあわせるように、峠に集まるハンターも屈強な者たちが集っていた。村人たちの間でも、
 「ハンター最強は南区」
と噂されるほどであった。

その南区のハンターたち、いや、”最強説”すら流れていた2つ名持ちの”狼”たちが次々に倒されると言う事件は、人々に不安を与えるには十分すぎる意味合いを持っていた。

そしてその情報は、ヲズマスたちが拠点とする”ユクモ村北区”まで届いていた。

OP
http://video.mixi.jp/view_video.pl?owner_id=132013&video_id=11363267

 「南区の狼たちが全滅!?」

集会所のロビーで無限の毒の話を聞いたヲズマスは、驚きを隠せなかった。

 「そうだ。一部では最強とも言われていた南区の狼たちが、何者かに相次いで倒されたそうだ」
 「南区…」
 「お前もユクモ村に来るときに中山峠は通ったんじゃないか? あそこには一番大きな峠の茶屋もあるしな」
 「いえ、そうではなくて…」
 「なんだ?」
 「ユクモ村って”区割り”だったんですか?」
 「なんだ今更? そうだぞ、知らなかったのか?」
 「そりゃ、知らないですよ。村ですもん、ここ。区ごとに分かれてるなんて、普通思いませんよ」
 「ユクモ村は広いからな。村長1人では手が回らないので区毎に分けているのだそうだ」
 「そうなんですか。そういえば、自分ちの住所も知りませんでしたよ」

今更ながらにヲズマスは、自分がこの村に配属されてから、転居届けも出していないことを思い出した。
どうりで最近、誰からも便りが届かないはずだ。

 「ユクモ村は、東西南北と中央区、あと白石区とそこから分区した厚別区の7つの区に分かれている。今度クエストに行くときに、受付で住所の詳細を確認してみるといい。ちなみにここは北区だからな」
 「あ…はい、わかりました」

なんで村のくせにそんなに区が多いのか気になったが、ヲズマスは話を本題に戻した。

 「ところで、その狼たちが全滅と言うのは」
 「あぁ。南区の2つ名持ちの狼たちが、ある日を境に次々と襲われ、全員倒されたそうだ」
 「やられた相手は? どんなモンスターかはわかっているんですか?」
 「そこなんだがな。襲われた狼たちに話を聞いてみると、どうもおかしいんだ」
 「おかしい?」

無限の毒は、ヲズマスの問いに少し間を空けてから口を開いた。

 「いまだに意識を失っている狼や、恐慌状態の狼もいるらしく、話を聞けたのは一部の狼だけらしいのだが」
 「はい」
 「そいつらが言うには『狼にやられた』と。みんな口を揃えて言っているらしい」
 「狼にやられた? まさかハンターによる同業者の襲撃と言うことですか?」
 「それはわからない。だが最初に言ったように、南区の狼たちは強い。そいつらを襲うにしても、1人や2人ならともかく、常駐のハンターを全滅させることは不可能に等しい」
 「そう思います。仮にハンターが集団で狼1人を襲うにしても効率が悪いし、そもそも襲う理由がわかりません」

そんな2人の会話に、紅ノ牙が割って入った。

 「もしかすると、その理由を悠長に考えている暇はないかもしれませんよ」
 「どういうことだ、紅の?」

険しい表情で、無限の毒が紅ノ牙に問いかける。

 「この数日の間に南区以外にも西区、中央区、東区の狼たちもやられました」
 「なんだって?」
 「それは本当ですか?」
 「はい。そして白石区と厚別区には、2つ名持ちの狼は多くありません」
 「つまり、次のターゲットはこの北区だと」
 「恐らくは…」

会話を終えた3人の間には、これまでにない不安に駆られた空気が漂っていた。

集会所での情報交換を終えたヲズマスは、1人孤島にいた。
すでに日は落ち、空に浮かぶ満月が海面に映りこみ、美しい風景をかもし出していた。

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 「狼にやられた、ねぇ…」

無限の毒と紅ノ牙との話を終えた後、少し頭を冷やすため、海沿いに来たヲズマスは1人考えていた。
狼が狼を襲う。
その理由はいくら考えてもわからなかった。恨みや妬みだとしても、あまりにも倒された人数が多い上に、共通する動機も不明。しかも移動範囲が広大だ。無限の毒が言っていたように、ユクモ村はその広さゆえに7つの区に区分されている。それを一流のハンターを倒しながら数日で移動する。
どう考えても、不可能であった。

気づけばヲズマスは海沿いから森の中に来ていた。
夜風は冷たすぎると、無意識のうちに内陸に歩いてきてしまったのだろうか。
ふとヲズマスは、周辺が妙に明るく照らされていることに気づいた。月明かりではない。確かに柔らかな光ではあるが、それよりももっと近く、もっと小さな光。

 「雷光虫? それにしてもこんなに多く…」

雷光虫は、素材としてトラップツールと組み合わせれば、シビレ罠にもなる虫の一種だ。その雷光虫が100、200、いや、とても数え切れないほど宙を舞っている。そしてその雷光虫の集団は、ただ飛んでいるわけではなかった。どこか、小高い丘のようなところに向かい、一直線に集まっているように見えた。

 「なんだ?」

ヲズマスが目を細めると、その雷光虫の集まる丘が動くのが見えた。
2本の角がある。強靭な爪がある。巨大な牙がある。
それは決して丘などではなかった。ヲズマスは遅まきながらその雷光虫が集まるのが、モンスターの背中であることに気づいた。
周辺を飛んでいた雷光虫が集まり終えると、そのモンスターは立ち上がり、夜空に浮かぶ月に向かって高く咆哮した。

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ジンオウガ。

”雷狼竜”とも呼ばれる猛きモンスターが、各地の狼たちを殲滅した巨大な狼が、その姿を現した瞬間であった。

 「お、狼にやられたって…本物の狼じゃないかあ!!」

ジンオウガに負けないほどのヲズマスの叫び声が、夜の孤島に響いた。

~続く~

5-2話
http://kmnparty.way-nifty.com/manga/2013/08/mhp3rdki-men5-2.html

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2013年5月 9日 (木)

ラノベ/がろすぺ!/第1-B話 闘牛士(マタドール)ローレンス・ブラッド

前回 第1-A話
http://kmnparty.way-nifty.com/manga/2013/03/1-a-9e9f.html

ローレンスが舞を倒したのとほぼ同時に、「アリマジロウ」に新たな来店者があった。
深めにニットキャップをかぶるその風貌はよく見えなかったが、背格好から若い男性、恐らく高校生であろうと思われた。

その男は、店内の対戦台を入り口からなめるように見つめながら、店の奥まで歩を進め、止めた。男の目の前には、先ほど41連勝目を収めたローレンスが、CPUの「山田十平衛」に苦戦している姿が映った。

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「餓狼伝説スペシャル」のCPUは、回転率を上げるためか、デフォルトのLEVEL4ですら、溜めいらず、コマンド入力いらずの凶悪度合いで襲ってくる。
そんなローレンスの戦いぶりを見て、若い男が口を開く。

 「餓狼スペで日本最強の店があると聞いてきたけど、こんな最弱キャラのローレンスに40連勝もされるような店じゃレベルも知れてるなぁ」

わざとらしく大声で言い放った男のセリフに反応し、店内に軽く緊張が走る。しかし、ローレンスを操る毒村は、CPUの山田十平衛に早くも1本取られ、それどころではなかった。

 「まあ噂なんて尾ひれついてるからそんなもんか。こんなザコ倒してもしょうがないんだが」

まだ世にインターネットがない時代。
人々はゲームの情報を主に雑誌で手に入れていた。この店「アリマジロウ」も、雑誌社主催の格闘ゲームの全国大会で、優勝5回、準優勝3回、準決勝以上の上位進出は10回以上と言う華々しい成績があればこそ、名を知られるようになった。
雑誌で結果を見て全国から人が集まり、その遠征者が地元に戻って口コミで噂が広がり、今では週末となれば、全国からの遠征者は毎週軽く2桁を超えていた。

この店に現れた若い男も、そうした噂を聞きつけこの店にやってきた遠征者の1人であった。やはり店内に聞こえるようにわざと大声で前述のセリフを言い放ち、1P側の席に座り50円玉を投入し、スタートボタンを押す。
画面には対戦者が現れたことを示す「NEW CHALLENGER」の文字が表示される。
乱入した男は荷物を降ろし、使用キャラを選ぼうとしたが、向かいのローレンス使いが若い男に笑顔で声をかける。

 「いやあ、危ないところだった。すまん!」

若い男は自分に向けて発せられた言葉だと気づくまで、たっぷり3秒はかかった。
確かに乱入前のローレンスの状況は、CPUの山田十平衛に1本を取られ、2本目も赤ゲージが点滅している有り様だった。
確かにあのまま自分が乱入しなければ、向かいの40連勝中のローレンスは、そのままゲームオーバーになっていた可能性が高かった。自分が乱入したのは、決して相手を助けるためではない。なのに初対面の相手にお礼を言われると言う矛盾。

 「なんで40連勝もするローレンスがCPUに負けそうになってるんだ。やっぱりこの店はたいしたことがなさそうだ」

毒村の声に答えるでも、愛想を見せるでもなく、若い男は少し目を吊り上げながら、自分の使用キャラの選択を始めた。
使用キャラはキム・カッファン。それも赤い2Pカラーを若い男は好んだ。

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「餓狼伝説スペシャル」において、もっとも最強で極悪と呼ばれるキャラ。それがキムであった。
なぜSNKはキムをこんなに強くしたのか? バランスもへったくれもないほど強化されたその性能は、もはや「キムの使用禁止はプレイヤー同士の暗黙の了解」と言われるほどであった。

だが、若い男はためらいなくキムを選んだ。
これは、自分の好きなキャラを「強いから」と言う理不尽な理由で変更したくないと言うことと、勝利にこだわるあくなき欲望がそうさせていた。周囲のギャラリーからは、

 「キムか…」

と言う声がボソボソと漏れ聞こえてきた。
若い男は聞きなれたその声に耳を貸すこともなく、目の前の画面に集中していた。

 「ROUND1」
 「FIGHT」

画面の中でキャラクター紹介が終わると同時に、ローレンス使いの毒村と、若いキム使いの対戦が始まった。

~続く~

第1-C話
http://kmnparty.way-nifty.com/manga/2016/12/1-c-bdd2.html

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2013年5月 6日 (月)

ゲーム/尺は好みと人によりけりだろうが

 「サッカーとアニメの話ばかりで、ゲームの話題が無いので驚きました」

久しぶりに会った知人(mixi脱北組)が僕のTwitter(@kimenkmn)のつぶやきを見た感想である。

確かに最近、アニメかサッカーの話しかしていない。
どこぞのまとめ管理人でもあるまいに。

別にゲームが嫌いになったわけではない。
もちろん今でも好きである。
ただ、ずいぶん前に「現役」ではなくなった気がする。

あれは多分10年以上前。2000年頃か。

職場が崩壊し営業所がなくなったとき、僕の勤め先は仙台駅前のビルから、辺鄙なマンションに強制移行された。
仕事柄、ゲーム機に触れる機会は多かったものの、遊びに行く機会は大きく減ってしまった。
特にアーケードゲーム。

世はまだまだ格ゲー人気があり、音ゲーも目新しさが残っていた時代。古きよきゲーセンも残っていた頃であったが、
 「会社帰りにゲーセンで遊んでから帰る」
と言う文化が職場の移行で途絶えてしまったことから、すっかり足が遠のいてしまった。

その後「アイドルマスター」の通称「キャバクラメール」で一時的にゲーセンへ行く機会も増えたが、その頃にはもうすっかり腕が衰えてしまっていた。

そうなると必然的に家庭用ゲームを遊ぶことになるのだが、PS2こそ現役だったものの、Wiiはレゲーのダウンロード機と化し、X-BOX360はアイマス専用機。

あげく、身内で開催のゲームイベントは、ドリームキャストの
 「全日本プロレス3 ジャイアントグラム2000」
なわけだから、もうなにがなにやら。

近年やりこんだと言えるのは、せいぜい携帯ゲーム機の
 「モンスターハンター2nd&2ndG」
程度では、ゲームの話題が減るのも致し方なし。

思うに、家庭用ゲーム機は容量の増加とともに
 「超大作」
をうたい、プレイ時間が延びたことも、食指を伸ばしにくくなった要因かもしれない。

 「レベル上げが大半なのに100時間を越えるRPG」
 「文書読むだけのノベルゲーなのに1度のクリアに20時間超」

容量との戦いで密度を上げた頃とは逆に、間延びした印象を受ける。

例えば、一般的なオタクの3大要素であるアニメや特撮と比較しても、向こうは週に1回で「30分」の尺の制限がある。
加えて回数も決まっている。12回か24回、長くとも1年で50回。時間にしてせいぜい25時間程度。

これは映像関係ならアニメや特撮に限らず、映画だってせいぜい2時間から長くても3時間。
極端な話、サッカーでも尺は「90分」と決まっている。
 「ゲームは映画を超えた」
とか言いながら超えてるのはプレイ時間だけではないのか。

決まった尺に収めると言う制限がないから、スマホなんぞのゲームですらないものに取って食われようとしているのではないか。

100時間かけて1回クリアするゲームではなく、1時間でクリアできるゲームを100回プレイして育った世代には、昨今のゲームは敷居が高いのかもしれない。

そして、飲みながら書いていたので、なんだか当初思っていた方向とまったく異なるベクトルへ話が展開してしまったので、特にまとまらないまま、唐突に終わる。

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2013年5月 3日 (金)

ベガルタ/【ACL予選6節】予選敗退

ベガルタ仙台は、アジアへの初挑戦のACLで、予選最終戦まで2位で突破の可能性がありながら、試合に敗れてグループ最下位に転落。
初のアジアへの挑戦は終わった。

昨年の終盤戦以来続く、試合運びの稚拙さにイライラが無くもなかったが、ただひたすらに
 「勝つ」
と言うことのみに集中し、雑念とか排除して応援することが試合終盤15分くらいはできたので、昨年優勝を逃して以来の
 「燃え尽き症候群」
気味なテンションは少しは回復したかな。

試合は終盤、仙台のウイルソンがよくわからない判定で一発退場。

これに関して、判断は主審が決めることだし、僕は特に何も無いのだが、帰り道で女子高生4人組が酔っ払ったおっさんのように、
 「なんだよあの審判」
 「審判くそったれだよなぁ」
とか言いながら歩いている姿を見て、
 「僕にもそういう若くて熱い時期があったよなぁ」
と懐かしく思ったり。

かと思えば突然路上で、女子高生4人組はベガルタコールとか始めちゃって
 「僕にはそんな時期はなかったなぁ」
と驚いたり。

終いには、帰り道途中に対戦相手の中国チームのサポーターから、タオルマフラーの交換を申しだされて、記念撮影とか路上で始めちゃって
 「これが若さか…」
とサングラスを落としながら、涙ながらにつぶやいてみたり。

国際試合、国際交流の面白さを知った、初のACLの舞台でした。
昨年末に話をしていた「ウズベキスタン遠征」が、この試合に勝てば実現すると言うこともあって、結構テンションは高かったけど、敗れたのでそれも夢と消えた。

次回はいついけるんでしょうね、ウズベキスタン。
来年行きましょ、来年。

選手紹介ACLver.

凹む卓人

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