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2015年7月 8日 (水)

回顧/きめん日記classic(from2003.11.11-13)

<2003/11/11 Tue  史上最大の血戦(前)>

ドリームキャストに「全日本プロレス3 ジャイアントグラム2000」と言うゲームがある。

今ではゲームショップの中古で1.,000円もしない代物だ。しかしこのゲームは、僕の知る限り最高にして最強のプロレスゲームだ。

時代背景は2000年。全日本プロレスが分裂し、プロレスリング・ノアが旗揚げ。馬場さんはすでに亡くなり、ジャンボ鶴田さんも亡くなった年に発売されたこのゲームは、発売時には所属選手のほとんどが脱退していたと言う、いわく付きのゲームだ。

このゲームの最大の特徴はエディットレスラーが作れること。「そんなもの、どのゲームでも作れるじゃん」と思うのは早計である。このゲームは習得した技を練習し、磨き上げることにより、自分の好きな技名をつけられるようになるのである。

かつて、スタン・ハンセンさんのウェスタン・ラリアートを喰らい続けた長州力さんが、後にリキラリアットを身に付けたように、思い入れが強いほど、それに答えてくれるのである。

例えばバックドロップと言う技を、「ハイスクール!奇面組」の豪くんが得意だったと言うことで
 「豪くん、愛情の1本!!」
と言う技名をつければ、ゲーム中にバックドロップが出たときに「豪くん、愛情の1本!!」と技名が表示されるのである。
加えてアピール時のセリフも自分でつけることが出来るので、思い入れの高さは半端ではない。

また、このゲームの特徴として「観戦モード」と言う、ただ見ているだけのモードがある。

このモードのおかげで、操作を忘れてしまっても、過去に自分が作ったレスラーのデータさえ残っていれば、当時の思い入れたっぷりにゲームを楽しむことが出来るのである。

先日、友人兼ライバルがうちに遊びに来たときのこと。

本来ならばシューティングゲームを遊ぶはずだったのだが、なぜかその日は「せっかくだから、全日で対戦しない?」と言う話になった。当時、僕と彼はかなりこのゲームをやりこみ、お互いに凌ぎを削っていたことを鮮明に覚えていた僕は、この話に大ノリで飛びついた。

この後待ち受ける、過酷な運命も知らずに。

ホコリまみれのドリームキャストを取り出し、起動。約3年ぶりの観戦モードでの試合を告げるゴングが、高々と鳴り響いた。


<2003/11/12 Wed  史上最大の血戦(中)>

注:全て観戦モードです

まずはタッグマッチで小手調べ。

お互いにタッグを組んでCPUと激突。僕のキャラと彼のキャラは同期入門(購入時期が一緒)なので、息はバッチリだ。難なくCPUチームを下した。
しかしこれでは物足りない。やはり勝負はシングルマッチだ。

時間無制限一本勝負のゴングが鳴った。
まずはお互い様子見。チョップ、エルボーの打ち合いが続く。しかし中盤から相手が勝負をかける。リング中央で彼のキャラオリジナル技「トミーの血と肉」ががっちりと決まる。
苦しいマイキャラ。必死でロープに手を伸ばす。

今度は反撃だ。僕のキャラオリジナル技「光ったぞ!なんだこれは?」が炸裂!
しかし、これもエスケープ。一進一退の攻防が続く中、試合は終盤、大技のラッシュとなった。ハイレベルな攻防は、僕のキャラの背後からのスクールボーイ(丸め込み)で、あっけなく3カウントが入った。

悔しがる友人。喜ぶ僕。
しかし戦いが終わればノーサイド。懐かしい記憶に加え、楽しい思い出が書き込まれて終わる、はずだった。

翌週、また遊びに来た友人は「もう1回対戦しない?」と言ってきた。
よほど先週の負けが悔しかったのだろう。今回は対戦前に、お互いコスチュームも変えてきた。気合の入り方が先週とは違う。手の内は先週でわかっている。今回は相手が奇襲を仕掛けてきた。

開始から大技の連発! 秒殺も辞さない構えだ。
徐々に追い込まれる僕のキャラ。彼のキャラの勝利は目前だ。しかしそこに隙が生まれた。僕のキャラのもう一つの必殺技「道場の血と汗と涙の結晶」が炸裂! 虚を疲れた相手はペースを乱す。そして背後を取ってのジャーマンスープレックス一閃。今度は文句のつけようの無い、3カウントを奪って見せた。

 「コスチュームなんか変えたってな、中身が変わってねーんだよ、テメエは!」
と言いたげに相手を見下ろす僕のキャラ。
もちろんそんなことはしゃべらない。
そのしゃべらないキャラを前に、うなだれる彼のキャラ。
 「俺は変わってなかったのか・・・」
と言いたげな、さみしそうな表情だ。

「もう1回だけやろう!」
友人のその発言を僕は却下した。
しかし対戦を拒んだわけではない。もう1度対戦するに辺り、ある条件を出したのだ。
その条件とは?


<2003/11/13 Thu  史上最大の血戦(後)>

僕は言った。
 「もう一回やるのは簡単だが、どうだ。お互い違うキャラで対戦したくは無いか?」
 「それは確かにしてみたい」
 「例えばこれから2ヶ月近くの期間、互いに秘密裏に選手を鍛え上げ、その選手同士が大晦日に対決すると言うのではどうだ?」

そう、今年の大晦日。
紅白歌合戦が始まる中、民放ではPRIDE、K-1、そして猪木祭りの3大格闘技イベントが軒を連ねるのだ。
曙、ボブサップ、ミルコ、ノゲイラ、吉田秀彦。
そうそうたる格闘技界の顔ぶれが、年末のお茶の間をにぎわせる。そしてさらにその裏で、僕と友人のキャラが観戦モードで対決するのだ。

加えて、負けたほうのキャラクターは、対戦相手の手によって、そのEDITキャラクターデータを消されてしまうと言う、最悪の条件付き!
これを逃げるわけには行かない。真っ向から受けて立つ。

名付けて、

 「世紀の一戦 ジュッテイム邸vsまんが・MANGA・MANGA
  "GIANT GRAM 2000" 負けたら即引退スペシャル!」

だ!
すでにジュッテイムさんの本拠地であるジュッテイム邸(http://jtm.cside.ne.jp/)では、そのときを目指して最強のレスラー「ペギー・ボンバー」選手が、日々ハードトレーニングをこなしているらしい。

こちらも負けるわけには行かない。マイキャラに世界を探索させて見つけた、最上級の素質を持つモンスター「キングコミク・バンディ」が、寝る間も惜しんで練習に励んでいる。

除夜の鐘の音と共に2004年の日の出を迎えることが出来るのは、2人のうちのどちらか1人。
お互いに絶対負けられないセメントマッチが、年末の日本を熱くする。

~以上~

今読んでもひどいアングルだが、すでにネット上にも上っていないこんな古い日記から、ジャイアントグラム/TWINZの歴史は始まっていたのです。

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