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2020年9月 9日 (水)

ベガルタ/【J1第14節】お金の価値は

「ここに集まってくれる今日のサポーターは、自分のサラリーよりもベガルタに対して生きがいを感じてくれる人たちだ」

2011年の震災後、ナイター設備が使えず平日デーゲームを戦う選手に対して、当時の手倉森誠監督が語ったセリフである。

そういう意味ではコロナウイルス騒動後、J1リーグ戦が再開し、スタジアムの収容が上限5,000人と限られた中でスタジアムに足しげく通う人たちは、ベガルタに生きがいを感じている人たちなのだろう(サラリー < ベガルタ かは置いといて)

とは言え、当時とは状況が違いすぎて比較はできないのですが。

9/5(土)に行われたガンバ大阪戦を観に、約半年ぶりにユアスタに行ってきました。
やはりスタジアムの雰囲気はいい。会場に着くだけでワクワク感がある。こういう感覚は本当に大事だ。

そう思えたのは最初だけ。

人通りの少ないコンコース、人の並んでいない売店、出展されず空いているスペース、チケットチェックするボランティアもおらず、スタッフは皆マスクとフェイスガード装備。
トイレにはアルコールや手拭きのペーパーが準備され、コロナウイルスに罹患する可能性が限りなく低くなるよう最大限の用意をしていることがわかるが、やはりそこにあるのは違和感。

僕は1999年のJ2発足年度からベガルタの試合を観ており、当時プロスポーツの無かった仙台にとって、J2屈指の客入りを誇るベガルタは大変楽しい娯楽であったが、それでも初期の頃は5,000人を超える程度。たまに9,000人を超えることもあったが、2万人近く収容できるスタジアムはどうにも広すぎて使いこなせてない感じがした。

今回観戦に行ったのは、コロナ下での少ない集客はどんなものかと言う確認と、20年ほど昔の客入りの少ない頃のような感覚になれるかどうかと言う実験的意味合いもあったのだが、完全に思い違いをしていた。

当時は客入りは少なくても、声出したり手を振ったりの応援は出来ていた。
今は違った。声は出せない、手拍子も出来ない、お客さん同士の感覚も広い。
根本的な熱量が違いすぎる。これは比較できる対象ではなかった。
今回メイン側に座ったが、バックスタンド側の客入りは良かった。

フォト

これでほぼ前売り券完売の入りである。招待券があるので埋まってはいないが、ほぼ埋まっているに等しい。集客は2,800人ほど。
歓声もコールも出来ないので、ピッチの選手の声がよく聞こえる。ボールを蹴る音や弾く音も拾える。
このユアスタは、屋根の角度が特殊なため、コールした声は屋根に反射してピッチに降り注ぐと言われている。そのため、対戦相手からすると相当やりづらいスタジアムらしい。

例えば選手間同士の掛け声が聞こえない、監督からの修正の声が届かないと言うのは、相手選手の動きに対してコンマ何秒レベルでズレが生じる可能性があり、それは恐らくホームの強みになっていたのだろう。応援が力になると言うのと逆の、声が相手の邪魔になる。そんな感じ。

だが、今の声に邪魔されない試合においては、なんかちょっと豪華な練習試合を見せられている気分。むしろ、VRをつけて試合を観ていたらこんな感じなのではと思うほどだった。そうなれば、選手同士のクォリティ差が結果につながるのも必然なのかなと。
なんとも重い気分でスタジアムを後にした。

新生活様式がこんなので、こういうライフスタイルがこの先もずっと続くなら、こんな世界に用はないなと思った次第。早く次のループに進んだほうがいいんじゃないかと。

まあそのループでは、20年間J2から上がれないベガルタがいる世界かもしれないので、安易な世界移動はよした方がいい。

フォト フォト

2010年のエンドレスエイトに比べればまだマシ。
と思いたいし、仙台にも戻れない人たちがいる中でスタジアムに行けるだけでも贅沢、と言う声があるかもだが、観に行く方がストレス溜まることもあるのよねと。

とりあえず、こちらもこの状況で収入減ってますので、勝つまでゴールデンチケットに投資はしません。ご自分たちのサラリー稼ぐために、頑張って勝つといいよ。

今日も負けたがな。

おまけ:2010年のエンドレスエイト

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