メモ/野球/仙台育英が夏の甲子園優勝
子供の頃、親の影響で野球を見ていたので、興味の対象が高校野球に広がるまでそう時間はかからなかった。共働きだったうちでは、子供の頃の夏休みの午前中の宿題のお供は、NHK教育、再放送のウルトラマンと70年代アニメ、そして高校野球だった。
僕が見るようになった当時(80年代前半)の東北勢は1回戦、2回戦負けが当たり前。1982年の第64回大会は、東北6県が全て1回戦負けだった。当時親から言われた「白河の関」が何のことやら分からないまま、東北のチームは冬が長いし優勝なんて出来ないんだろうと勝手に思っていた。
第1回の秋田中や伝説の青森三沢高校、福島磐城高校の決勝戦は生まれる前だし、過去にそんなスゴイことがあったのも信じられなかった。
その流れが変わったのが、第66回(1984年)の金足農(秋田)のベスト4入り、第67回(1985年)の東北(宮城)のベスト8入りだ。東北はのちの大魔神・佐々木が春夏共にベスト8まで進み、ものすごく興奮したのを覚えている。
そして第71回(1989年)には、大越率いる仙台育英(宮城)がついに決勝戦に進出。当時高校生になっていたきめんは、同じ高校生とは思えない選手たちの活躍に毎試合興奮していた。決勝戦は延長で負けたが、東北にいつか優勝旗が来るかも、と言う期待が高まったのは言うまでもない。
しかしながら、その後は皆さんご存じの通り。
東北勢は春夏合わせて決勝戦に幾度も進むも、その度に跳ね返されてきた。
第85回(2003年)はダルビッシュ率いる東北高校、宮城県勢の優勝を信じて甲子園まで飛んだが、目の前で準優勝の悔しさを味わってきた。
当初は最初に優勝旗を持ち帰るのは宮城勢でしょと思っていたが、もはや近年は
「優勝旗が東北に来るならどこでもいいから勝ってくれー!」
と言う感じだった。
そも、なんかもう期待するのも申し訳なくなってきて、高校野球もあまり見てなかった。
「東北勢が準決勝まで進んだら呼んでくれ」って感じだった。
今回の仙台育英の試合も、短いお盆休みと仕事の関係で1試合も見ていない。
唯一試合をラジオで聞いていた明秀学園(茨城)戦はずっと負けていて、お墓参りをして車に戻ったら逆転勝ちしていた。
決勝戦も仕事で見られなかったが、休憩時間にこっそりスマホで9回表1アウトからだけ見た。見始めたらヒットを打たれたのでやはり見ない方がいいかと思った。
でも抑えた。勝った。
その時の感情は、喜び以上にホッとしたと言うか、「白河の関超えの呪いか呪縛からやっと逃れることが出来た」と言う安ど感の方が大きかった感じがした。
きめんと仙台育英の関係は、高校受験の際に公立高校のすべり止めとして仙台育英の普通科を受験した程度で、全く関係ないっちゃあ関係ない。
ただ、親世代どころか祖父母世代も味わったことのない、東北勢の甲子園優勝、107年越しの優勝旗の白河越えを生きている間に体感出来て本当にうれしい。
仙台育英に関係するすべての皆様に感謝。
そして、白河の関を陸路で通過するためか、わざわざ新幹線で兵庫県から戻り、福島県内に入る瞬間の動画を撮っていた仙台育英の志賀くんが個人的MVP。
甲子園の深紅の大優勝旗「白河の関」を越えた瞬間=応援団長の志賀大智さん撮影
今どきの子らしいよね。この発想力と動画アップまでの速さ。これも現代ならではかなと。
そして今回一番おいしかったのは、白河の関で決勝戦のパブリックビューイングして、優勝後に参拝客が増えて、お土産の売り上げも上がった、福島県白河市と白河神社。
白河の関「聖地巡礼」続々 仙台育英Vで注目、県外からも参拝者
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何もしてなくね?と言う突込みは野暮。
東北の色々な地域が盛り上がって明るい話題が増えるのが一番です。
そして今回、試合後のインタビューで最も共感を得た監督のコメント、「青春って、すごく密なので」のリンクで締めたいと思います。
仙台育英監督「青春って、すごく密なので」 優勝インタビュー全文
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仙台育英学園高等学校硬式野球部、第104回全国高校野球選手権、優勝おめでとうございます。
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